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花森安治の仕事 -デザインする手、編集長の眼 その2

花森安治の仕事 -デザインする手、編集長の眼

碧南市藤井達吉現代美術館(愛知県)の感想です

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会場で、始めに目に飛び込んでくるのは

花森さんが手がけた、暮らしの手帳の表紙

(1号から253号、正式には、第二世紀53号まで

1号から100までが、第一世紀その後は、第二第三と続きます)

 

表紙に込めた思いが伝わり、胸が熱くなりました

さらに、会場に入りますと見ることが出来る表紙の原画その細かな描写であり、絵の美しさ、何にもまして、優しさが伝わります

 

各号に添えられていた言葉

正確ではありませんが、

この中の一つはすぐに役立つこと、ある一つは、心に残りいつか役に立つこと

と言うような言葉。

であったり、

ご意見をどんどん寄せてください。という言葉であったり

質問にもお答えしますと言う言葉であったり

洋服の型紙については、有料ではありますが、お客様のサイズに合わせて

提供していたという姿勢に対し

責任感の強さを感じましたし、読者の側に立ったと言うのでしょうか

どんなに頑張っても、まだまだ勉強させてもらうのだという姿勢を感じました

 

また、お書きになっている文面は、とても力強く

・・・だと思います。などと言うような文の終わりではなく

しっかり言い切っていて、とても説得力を感じました

 

中吊広告の展示もあり

この文面には、思わず目を止めるものばかり

読みたいと思わせる、力強い言葉があります

 

それでいて、挿絵やイラストは

とても細かな線で描かれ、繊細なやさしさを感じました

 

やはり、一言で感想を述べるなら

その責任感の強さ。ということになります

 

読者に対し、迷いを持たせない責任

商品テストなどでは、事実を事実としてしっかり伝える責任

それでいて、読者の意見も取り入れ、もっと良い本にしていこうとする責任

直線裁ちを書いた本を読んだ人が、実際に服が作れるようにという責任

思わず、手に取りたくなるなるような表紙を作る責任

真面目に取り組んだ方だと言う感想です

 

私が足を止め聞き入った、花森さんの肉声

その言葉も、厳しいのですが、責任感に溢れていました

部下を育てる責任

より良い本を届けようとする責任

年をとった自分が引退した後に残される者たちへの責任

 

やさしい一面と厳しい一面

心を動かしてくる言葉の数々

今回、この展示を鑑賞する事ができて、とても良かったです

愛知県碧南市では、5月21日までです

その後は、

2017年6月16日(金)~7月30日(日) 高岡市美術館[富山県
2017年9月2日(土)~10月15日(日) 岩手県立美術館

という事のようです

 

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